▼水簸(すいひ)~精製

~焼いた椿灰は、染色や陶芸などに利用しやすいように精製する。

 

 灰焼き窯から椿灰をあげ、ポリバケツに移し水を注ぐ。(1) 燃えきらなかった小さな炭がいくらか浮かんでくるので(2)、荒目のフルイで取り除く。

次に中目のフルイ、最後に100目の細かいフルイに通して燃え残りなどを完全に取り除く。(3~4)

 

 水に溶けた状態の灰に指を入れると、指と指の間にヌルっとした感じが残るが、この状態がアルカリ成分を多く含んで染色にはとてもいいとされている。

 

 陶芸用の釉薬に利用する際には、さらに一日に何度も水を取り替えて、指を入れてもサラっとした感じになるまで5~6日繰り返す。この状態になった灰を、布を敷いた箱に入れて水を切る。

 水を切って泥状になった灰を天日で乾かす。様子を見ながら塊を割って、乾きやすい状態にしながら4~5日、季節によっては10日以上かけて、ゆっくりと乾かす。